事務は未経験だと難しい?職種別の難易度を比較|受かりやすい事務とハードルが高い事務

事務は未経験だと難しいですが、職種で難易度は大きく変わります。求人が多く専門知識の要らない一般事務・営業事務・総務事務は現実的、経理事務・貿易事務・IT事務は専門スキルが必要でハードルは高めです。事務的職業の有効求人倍率は0.4倍前後(厚労省・2025年)と低く、最短なら間口の広い一般事務か、接客経験が活きる営業事務が狙い目です。

この記事でわかること

  • 事務10職種の未経験難易度が一目でわかる比較表(求人量・必要資格・年収・難しさの中身)
  • そもそも事務が「難しい」と言われる本当の理由=2種類の難しさの切り分け
  • 未経験でも現実的に受かりやすい事務(一般事務・営業事務・総務・受付・調剤薬局事務)
  • 入ってからの専門知識でハードルが高い事務(経理・貿易・IT・医療・介護)
  • 採用担当が未経験の事務応募で必ず見ている3つの条件
  • 直接応募・派遣・紹介予定派遣・エージェント、未経験に最も現実的な入り方

「未経験でも事務に転職したいけれど、経理や貿易は難しそう」「結局どの事務なら受かるのか分からない」。そう感じて求人サイトを開くと、事務と一口に言っても種類が多すぎて迷ってしまいますよね。

大事なのは、事務の「難しさ」は職種ごとにまったく別物だということです。同じ「事務 未経験」でも、受かりにくいだけの職種と、入ってから専門知識で苦労する職種は分けて考える必要があります。

この記事では、事務10職種の未経験難易度を1つの表で比較し、あなたが最短で内定に近づける事務を整理します。まず全体像は一般事務と営業事務・経理事務の違いでも解説しています。

結論を先に書きます

未経験で事務を狙うなら、求人が多く専門知識の要らない一般事務・営業事務・総務事務が第一候補です。「難しい」の正体が競争率だけなら、応募のやり方で十分に突破できます。

一方、経理事務・貿易事務・IT事務は専門スキルの壁があり、未経験からいきなりは不利です。ただし調剤薬局事務のように「入りやすいが覚えることは多い」中間タイプもあります。まずは自分の狙う職種が、どちらの難しさなのかを見極めましょう。

この記事の要点
  • 事務の難しさ=①受かりにくさ(競争率)と②入ってからの難しさ(専門知識)の2種類
  • 未経験で現実的なのは一般事務・営業事務・総務事務・受付事務・調剤薬局事務
  • ハードルが高いのは経理事務・貿易事務・IT事務・医療事務・介護事務
  • 最短で内定なら間口の広い一般事務か、経験を活かせる営業事務
  • 未経験の壁は非公開求人と書類添削を持つエージェント併用で下げられる

目次

事務は未経験だと難しい?職種別の難易度を一覧で比較

結論から言うと、未経験の事務で「難しい」職種と「現実的」な職種ははっきり分かれます。判断軸は求人量・専門要件・競争率の3つです。

まず、代表的な事務10職種を未経験難易度で一覧にしました。

図:未経験の入りやすさは「専門知識が要るかどうか」でほぼ決まる。
図:未経験の入りやすさは「専門知識が要るかどうか」でほぼ決まる。

事務10職種の未経験難易度 比較表

職種未経験の難易度求人量必要な資格・スキル平均年収目安「難しさ」の中身
一般事務◎ 挑戦しやすい非常に多いPC操作・敬語(資格不要)約426万円競争率が高い
営業事務◎ 挑戦しやすい多いPC+顧客対応・調整力約420万円対応の速さ・調整
総務事務○ 挑戦しやすい多い幅広い庶務・調整力約400万円台業務範囲が広い
受付事務○ 挑戦しやすい中程度接客・ビジネスマナー約350万円前後第一印象・接遇
調剤薬局事務○ 入りやすいが要習得中程度資格不要(レセプト知識は有利)約300万円台医薬の専門用語
医療事務△ やや難しい多い資格不要(医療事務資格は有利)約350万円前後レセプト・診療報酬
経理事務△ 難しい中程度簿記2〜3級が有利約426万円会計知識・正確さ
介護事務△ 難しい中程度資格不要(介護事務資格は有利)約300万円台介護報酬請求
貿易事務▲ ハードルが高い少なめ英語力・貿易実務知識約400万〜450万円英文書類・語学
IT事務▲ ハードルが高い少なめ基本的なITリテラシー約350万〜450万円専門用語・ツール

平均年収は求人ボックス「給料ナビ」(2026年3月時点)の職種別平均を目安に記載しています。地域・企業規模・経験で変動します。難易度は求人量・専門要件・競争率をもとにした目安です。

表を見ると、未経験の入りやすさは「専門知識が要るかどうか」でほぼ決まるのが分かります。資格や語学が前提の貿易事務・経理事務は求人自体も少なく、未経験には不利です。

厚生労働省の職業分類でも、事務的職業は一般事務・会計事務・生産関連事務・営業販売事務・外勤事務などに細かく分かれています。同じ「事務」でも求められるものが違う、と最初に理解しておくことが失敗しない第一歩です。

「難しい」には2種類ある|受かりにくさと、入ってからの難しさ

事務が難しいと言われる理由は、実は性質の異なる2つの難しさが混ざっているからです。ここを分けて考えると、対策がまったく変わります。

図:同じ「難しい」でも、受かりにくさとスキルの壁では対策がまったく違う。
図:同じ「難しい」でも、受かりにくさとスキルの壁では対策がまったく違う。

2種類の「難しさ」の違い

難しさの種類内容代表的な職種主な対策
①受かりにくさ応募が集中し競争率が高い一般事務・営業事務応募数を増やす・書類で差別化
②入ってからの難しさ専門知識・資格が前提経理事務・貿易事務・IT事務資格取得・実務で段階的に習得

①受かりにくさは、応募のやり方で突破できます。事務的職業の有効求人倍率は0.4倍前後(厚生労働省・一般職業紹介状況、2025年)で、全職業平均の約1.2倍を大きく下回ります。1つの求人に応募が集中し、書類選考で落ちやすいのが「難しい」の正体です。

つまり一般事務は、能力より前に「応募母数の多さ」との戦い。非公開求人を持つエージェントや複数ルートの併用で、この壁は下げられます。

②入ってからの難しさは、事前準備で埋めるしかありません。経理の会計知識、貿易の英語、ITの専門用語などは、採用時点である程度求められます。未経験から狙うなら、簿記3級のような入門資格で「学ぶ姿勢」を示すのが有効です。

自分の志望職種がどちらの難しさなのかを見極めれば、やるべき対策は「応募戦略」か「スキル準備」かに絞れます

未経験で現実的な事務(一般事務・営業事務・総務・受付・調剤薬局事務)

未経験から最短で内定を狙うなら、専門知識が前提でない事務を選ぶのが鉄則です。ここに入る職種は、資格より人柄やPCスキル・対応力で採用されます。

  • 一般事務:資格不要で求人が最も多い。競争率は高いが間口が最も広い
  • 営業事務:接客・販売の経験が「顧客対応力」として直接評価される
  • 総務事務:庶務・備品管理・来客対応など幅広く、未経験歓迎が多い
  • 受付事務:接遇・第一印象が武器。サービス業出身者と相性が良い
  • 調剤薬局事務:資格不要で募集があり、パートから正社員登用の道もある

特に営業事務は、サービス業出身者にとって最も現実的です。接客で磨いた「相手が何を求めているか察する力」が、営業と顧客の間をつなぐ後方支援でそのまま活きます。職種ごとの違いは一般事務と営業事務・経理事務の違いで詳しく比較しています。

調剤薬局事務は「入りやすいが覚えることは多い」中間タイプ。資格がなくても応募できますが、処方箋やレセプト(診療報酬明細書)の専門用語は入社後に習得が必要です。やる気と正確さがあれば未経験でも十分に対応できます。

未経験にハードルが高い事務(経理・貿易・IT・医療・介護)

一方で、専門知識や資格が前提の事務は、未経験からいきなりは不利です。ただし「無理」ではなく、準備次第で道は開けます。

ハードルが高い事務と、未経験からの攻め方

職種ハードルの理由未経験からの現実的なルート
経理事務会計知識・正確さ・ミス厳禁簿記3級→アシスタント職から
貿易事務英文書類・語学・貿易実務英語力を先に証明・派遣から経験
IT事務専門用語・ツール操作ITパスポート等でリテラシー提示
医療事務レセプト・診療報酬の知識医療事務資格・クリニック小規模から
介護事務介護報酬請求(国保連伝送)介護事務資格・施設併設求人から

経理事務は「数字を扱うことに苦手意識がないか」が前提。未経験でも挑戦できますが、簿記2〜3級があると採用率がはっきり上がります。詳しい始め方は経理事務に未経験から転職する方法で解説しています。

医療事務は求人が多い一方、レセプト業務の習得が壁になります。医療事務からの転職を含めたキャリアの考え方は医療事務への転職・キャリアの整理を参考にしてください。

貿易事務・IT事務は求人数が少なく、未経験枠はさらに限られます。まずは派遣で実務を積み、正社員を目指す段階的な入り方が現実的です。

採用側が未経験の事務応募で見ている3つの条件

採用担当の視点に立つと、未経験の事務で通る人・落ちる人の差は明確です。能力の高さより「入社後に困らないか」を見ています。

  1. 基本のPCスキル(Word・Excelの実務レベル)
  2. 正確さと、報連相などのコミュニケーション
  3. これまでの経験を「事務で活きる力」に翻訳できているか

条件1:基本のPCスキル。 事務の土台です。Excelなら四則演算・簡単な関数・表の作成、Wordなら書式設定ができれば実務ラインに乗ります。自信がなければMOSなどで客観的に示すと有利です。

条件2:正確さとコミュニケーション。 事務は「ミスなく、周囲と連携して回す」仕事です。前職での丁寧な作業や、チームで動いた経験は、そのまま評価対象になります。

条件3:経験の翻訳。 ここが最重要です。接客経験は「顧客対応力」、シフト管理は「スケジュール調整力」、レジ締めは「数字の正確さ」と言い換えられます。人事の視点では、同じ経歴でも書き方一つで評価が大きく変わります。

「自分には書ける実績がない」と感じる人ほど、経験の棚卸しで武器が見つかります。この翻訳を一人でやるのが難しければ、プロの添削を受けるのが近道です。

未経験から事務の内定に近づく進め方

未経験の事務は、闇雲に応募するより入り方を選ぶだけで採用率が変わります。ルートは大きく4つです。

図:受かりやすい職種×合ったルートの掛け算で内定に近づく。
図:受かりやすい職種×合ったルートの掛け算で内定に近づく。

未経験から事務に入る4つのルート

ルート向いている人メリット注意点
直接応募狙う企業が明確な人中間コストなし競争率が高く書類で埋もれやすい
派遣まず実務経験を積みたい人未経験可の求人が多い雇用が有期・年収は伸びにくい
紹介予定派遣正社員を前提に試したい人職場を体験してから入社できる必ず社員化される保証はない
転職エージェント書類・面接に不安がある人非公開求人+書類添削担当との相性で当たり外れ

最短で正社員を狙うなら、エージェント併用が最も効率的です。理由は、一般事務のような競争率の高い職種でも、応募が分散している非公開求人にアクセスでき、書類添削で通過率が上がるからです。

前職の経験を「事務で活きる力」へ翻訳してもらえるのも大きい利点です。どのサービスが自分に合うかは、未経験に強いエージェントを比較した未経験におすすめの転職エージェントで確認してください。

「まず実務を積みたい」なら派遣、「正社員前提で試したい」なら紹介予定派遣、と目的で使い分けるのが現実的です。焦らず、受かりやすい職種×合ったルートの掛け算で内定に近づきましょう。

よくある質問

未経験から事務を目指す人がつまずきやすい疑問を整理します。

Q1:事務は未経験だと難しいですか?

職種によります。一般事務・営業事務・総務事務は未経験でも現実的で、資格不要・求人も多い職種です。難しいのは競争率で、応募のやり方で突破できます。一方、経理事務・貿易事務・IT事務は専門知識が前提のため、未経験からはハードルが上がります。

Q2:未経験でも受かりやすい事務職はどれですか?

一般事務と営業事務が二大候補です。一般事務は求人が最も多く間口が広い職種、営業事務は接客・販売経験が顧客対応力として直接評価されます。早く内定を取りたいなら、差別化しやすい営業事務が現実的です。総務事務・受付事務も未経験歓迎が多い職種です。

Q3:経理事務は未経験だと難しいですか?

やや難しい部類です。会計知識と正確さが前提のためですが、簿記2〜3級があると採用率がはっきり上がります。未経験可の求人も存在し、経理アシスタントから段階的に経験を積む道があります。具体的な始め方は経理事務に未経験から転職する方法を参考にしてください。

Q4:調剤薬局事務は未経験でも大丈夫ですか?

大丈夫です。資格がなくても応募でき、未経験募集の多い職種です。ただし処方箋やレセプト(診療報酬明細書)の専門用語は入社後に覚える必要があります。パートから始めて正社員登用を狙う人も多く、やる気と正確さがあれば十分に対応できます。

Q5:貿易事務は未経験には難しいですか?

ハードルは高めです。英文書類の作成・確認が多く、語学力と貿易実務の知識が前提になるためです。求人数も限られます。未経験から狙うなら、先に英語力(TOEICなど)を証明し、派遣で実務を積んでから正社員を目指す段階的なルートが現実的です。

Q6:IT事務は未経験でもできますか?

基本的なITリテラシーがあれば挑戦できますが、専門用語やツール操作に慣れる必要があります。求人数は多くありません。ITパスポートなどでリテラシーを示すと有利です。IT企業の一般事務・営業事務から入り、社内で知識を広げる入り方もあります。

Q7:介護事務は未経験から目指せますか?

目指せます。資格は必須ではありませんが、介護報酬請求(国保連への伝送業務)の知識が求められるため、介護事務資格があると有利です。介護施設に併設された求人から入ると、業務の流れを覚えやすく未経験でも定着しやすい傾向があります。

Q8:未経験の事務転職に資格は必要ですか?

一般事務・営業事務・総務事務は資格がなくても応募できます。ただしMOS(PCスキル)や簿記3級(経理系)があると書類選考で差がつきます。資格より重要なのは、前職の経験を「事務で活きる力」へ翻訳して伝えること。同じ経歴でも、その一手間があるかどうかで通過率は変わります。

まとめ:事務の難易度は職種で決まる。狙いを絞れば未経験でも受かる

事務が「未経験だと難しい」かどうかは、職種によって答えが変わります。最後に要点を整理します。

この記事のまとめ
  • 事務の難しさは①受かりにくさ(競争率)と②入ってからの難しさ(専門知識)に分けて考える
  • 資格不要で求人が多い一般事務・営業事務・総務・受付・調剤薬局事務が未経験で現実的
  • 専門知識が前提の経理・貿易・IT・医療・介護の事務はハードルが高い
  • 最短で内定なら間口の広い一般事務か、経験が活きる営業事務
  • 採用側はPCスキル・正確さ・経験の翻訳を見ている
  • 受かりやすい職種×合ったルート(直接応募・派遣・紹介予定派遣・エージェント)の掛け算で近づく

「事務は未経験だと難しい」と一括りにせず、まず自分の狙う職種がどちらの難しさなのかを見極めることが、遠回りを防ぐ第一歩です。前職の経験がどの事務で最も評価されるか、まずは未経験におすすめの転職エージェントで相談しながら確認してみてください。


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※本記事は転職・求人サービスの公開情報をもとにした整理です。年収・求人数・難易度の数値は2026年時点の概算であり、最新情報は各公式サイト・公的統計でご確認ください。最終的な職種選択・転職判断はご自身でご判断ください。


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この記事を書いた人

Satoshiです。アパレル販売員から飲食店のホール・店長代理まで、販売と接客の現場を10年続けてきました。クリスマスも年末年始もシフトに入り、土日勤務が当たり前の生活で、20代の終わりには「サービス業しか経験がない自分は転職できない」と思い込んでいました。転職活動を始めたとき、職務経歴書の最初の一行で手が止まったのを覚えています。でも書き出してみると、クレーム対応で身についた冷静さ、繁忙期に売上を作った数字感覚、新人指導の経験は、異業種でも十分通用する強みでした。結果として土日休み・固定シフトの仕事に移れました。このサイトでは、現場で培った経験を評価される強みに翻訳する方法や、シフト制から抜け出して次の一歩を踏み出すヒントを書いています。

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